なぜハーブティーを飲んだあと、翌朝眠気が取れてスッキリ目覚められるのか?

寝つきが悪く、熟睡ができていない。そんな悩みが原因で仕事中にウトウトしてしまうあなたへ。

寝る前にハーブティーを飲むことで、あなたが抱える睡眠のトラブルを解決することができます。私は寝る前にハーブティーを飲むまで、不眠症に悩まされていました。

睡眠と覚醒は表裏一体です。
不眠症など睡眠のトラブルを抱えていると、日中の活動にも影響を及ぼします。

ハーブティーは、自律神経を整え、心と体をリラックスさせてくれます。寝る前に深いリラックス状態になることで、寝つきが良くなり、睡眠の質も向上するのです。

そこで睡眠コンサルタントがおすすめする、寝る前に飲むべきハーブティーを5つ紹介します。ハーブの自然のチカラを借りて、夜の寝る準備を整えましょう。

目次

ハーブティーとは

ハーブティーは花、葉、根、種子などの植物を煎じた飲み物です。

自然の植物から抽出されたハーブの色や香り、風味を楽しむことができます。ハーブティーでは、カモミールやルイボス、ジンジャーなどが有名でしょう。

ハーブティーでは、摘み取ったハーブをそのまま使用するか、長期保管のために乾燥されたハーブを使用します。

ハーブティーの原料であるハーブは、お茶や紅茶などと異なり、炒たり発酵させたりといった工程がないです。そのためハーブティーはとてもシンプルな飲み物と言えるでしょう。

ハーブティーには、さまざまな栄養素があります。

ハーブティーの色を作るポリフェノールやカロテノイドなどの栄養素。
ビタミン、ミネラルなど人間の体に欠かせない栄養素。

こうした栄養素により、心と体の健康を作ってくれます。

おやすみ前にはハーブティーがおすすすめ

眠る前にハーブティーを飲むことで、寝つきが良くなったり、熟睡ができるようになったりします。

睡眠と覚醒は、それぞれが影響し合う関係にあります。

上手く寝付けない、熟睡できないなどの睡眠のトラブルを抱えていると、日中に上手く頭が回らなかったり体調を崩しやすくなったりするでしょう。

スムーズな入眠や熟睡には寝る前の活動が重要です。

寝る前にハーブティーを飲むことをおすすめする理由は、3つあります。

  • ハーブティーにはリラックス効果がある
  • ハーブティーを飲むことで気分が落ち着く
  • ハーブティーには眠気を妨害する成分が含まれていない

眠る前にハーブティーを飲むだけで、あなたが抱える睡眠のトラブルを解決してくれるかもしれません。

ハーブティーにはリラックス効果がある

ハーブティーは、疲弊した心と体をリラックスさせてくれます。これはハーブティーに、自律神経を整える効果があるからです。

人の体には意識とは関係なく、呼吸や体温、消化といった活動を司る自律神経があります。

この自律神経には、緊張しているときに優位に働く交感神経と、リラックス時に優位に働く副交感神経の2つがあります。

人が眠りに着くためには、まず副交感神経を優位にしてリラックスする必要があるのです。

ハーブティーは、副交感神経を優位にし、心と体をリラックス状態にしてくれます。寝る前のハーブティーにより、副交感神経を優位にしリラックスすることで、入眠がスムーズになります。

ハーブティーを飲むことで気分が落ち着く

ハーブティーには、抗うつ作用や鎮静効果があるとされています。

そのためハーブティーを飲むことで、気分が沈んだり、やる気が出なかったりといった鬱の症状を解消することができるのです。

また、神経が高ぶっているときや感情の振れ幅が激しいときに、ハーブティーを飲むことで、興奮状態にある気持ちを鎮めてくれます。

気分が落ち込んだり、逆に興奮状態でいたりすると眠りにくくなってしまいます。寝る前にハーブティーを飲むことで、気分が落ち着き寝つきが良くなるでしょう。

高ぶった神経を鎮めたいときにおすすめのハーブ

  • ジャーマンカモミール
  • ペーパーミント
  • レモングラス

気分を上げたいときにおすすめのハーブ

  • レモンバーベナ
  • ハイビスカス
  • ローズ

ハーブティーには眠気を妨害する成分が含まれていない

ハーブティーの原料であるハーブには、覚醒作用があるカフェインが含まれていません。カフェインが含まれるハーブは「マテ」だけです。

一方でよく口にするコーヒーやお茶にはカフェインが含まれています。

人が眠気を感じる仕組みに、脳内のアデノシンの存在があります。人は脳内でアデノシンがアデノシン受容体と結合することで、眠気を感じるのです。

しかし、カフェインは、アデノシンと構造が似ているため、アデノシンの代わりに、アデノシン受容体と結合してしまいます。

アデノシンが自身の受容体と結合ができなくなると、人の体は疲れていても眠気を感じなくなってしまうのです。

そのため寝る前にカフェインを摂取することで、眠れなくなることがあります。

しかし、ハーブティーにはカフェインが含まれていないため、寝る前に飲んでも、眠気を妨害することはありません。

睡眠トラブルを解決するハーブティー5選

ハーブには100種以上もの種類があります。

そのためどのハーブを選べばいいか迷ってしまうでしょう。そこで、寝る前におすすめのハーブティーを5つ紹介します。

ジャーマンカモミール
リンデン
ラベンダー
レモンバーベナ
パッションフラワー

ジャーマンカモミール

学名Matricaria chamomilla
作用発汗、利尿、鎮静、血圧調整、鎮痙
香りリンゴのようなフルーティーな香り
黄色

心と体の不調を癒す万能ハーブ

ジャーマンカモミールは、「マザーハーブ」とも呼ばれ、リラックス効果、消炎作用、便秘解消、月経痛の緩和、生理不順、美肌効果などさまざまな効果を持っています。

ジャーマンカモミールは、あなたに深いやすらぎを与えてくれるでしょう。

ジャーマンカモミールには、ポリフェノールの1つであるフラボノイドが含まれています。このフラボノイドに、リラックス効果があるのです。

リラックス状態から睡眠に入ると、深い眠りに落ち熟睡が可能になります。

リンデン

学名Tilia europaea
作用発汗、利尿、鎮静、血圧調整、鎮痙
香り深く濃く甘いフローラルの香り
黄色

初心者でも飲みやすい鎮静系ハーブの代表

リンデンが持つ鎮静効果により、イライラ、緊張、不安な気持ちを落ち着かせ、寝つきが良くなります。

またリンデンには、血圧調整や発汗作用があります。

皆さんは、発汗と睡眠との間に深い関係があることをご存知でしょうか。

人の体は、発汗により熱を放出します。人の体は、眠る準備を行うため、熱を放出し体温を下げます。

体温が下がることで、自然と眠気がやってくるのです。

リンデンの発汗作用により体温を下げることで、体が眠りやすい状態になるでしょう。

ラベンダー

学名Lavandula angustifolia
作用鎮静、鎮痙、鎮痛、抗うつ、駆風
香り甘く柔らかい香り色
紫色

ハーブの女王。香りの効果でさまざまな心と体の不調を癒す。

ラベンダーは「ハーブの女王」とも呼ばれ、リラックス効果に優れていることから、アロマや入浴剤、ハンドクリームなどの薬品でその香料が使用されています。

ラベンダーが持つ香りには、イライラや緊張を和らげる鎮静作用があります。そのためラベンダーの香りを嗅ぐことで高ぶった気持ちを沈めてくれるのです。

眠る前にラベンダーのハーブティーを飲むと同時にその香りを嗅ぐことで、心地よい眠りをもたらしてくれるでしょう。

レモンバーベナ

学名Matricaria chamomilla
作用興奮抑制、鎮静
香りフレッシュで爽やかなレモンの香り
黄色

ハーブティーの定番。気分のコントロールを可能にする。

レモンバーベナは気分が落ち込んだり興奮して寝付きにくいときにおすすめのハーブです。

気分が沈んでいる時に、レモンバーベナのレモンのような爽やかな香りを嗅ぐことで、前向きな気持ちへと変えてくれます。

またレモンバーベナには、興奮抑制の効果があります。この興奮抑制が寝つきを良くしてくれるのです。

寝る前に、興奮状態にあると寝付くまでに時間がかかってしまいます。

そんなときにレモンバーベナのハーブティーを飲むことで、神経の高ぶりが落ち着き、スムーズに入眠ができるようになるでしょう。

パッションフラワー

学名Passiflora incarnata
作用中枢性の鎮静、リラックス、鎮痛、鎮痙
香り穏やかでクセのない草花の香り
黄色

自然の精神安定剤

パッションフラワーは、どれだけ眠っても、眠気が取れない人におすすめのハーブです。

パッションフラワーには、精神的な不安や神経の緊張をほぐす効果があります。そのため神経の緊張や心配事により眠れないといった神経性の不眠症に有効です。

不安や心配事を抱えていると寝つきが悪くなったり、眠れても熟睡ができないことがあります。

パッションフラワーは精神を安定させる効果があるため、そうした不安や心配を解消してくれ、深い睡眠と安眠をもたらしてくれます。

ハーブティーの淹れ方

ハーブティーでは、リーフ(茶葉)とティーバッグのどちらかを使用します。

リーフの場合、自分の好みでハーブの量を調整することができます。ハーブを複数ブレンドしてハーブティーを作る際は、リーフがおすすめです。

一方で、ティーバッグの場合、ティーポットや茶こしが不要になるため、気軽にハーブティーを楽しむことができます。

リーフとティーバッグのそれぞれのハーブティーの淹れ方を紹介します。

リーフを使ったハーブティーの淹れ方

準備するもの

  • ハーブ
  • お湯
  • ティーポット(蓋がついているもの)
  • 茶こし(ティーポットに付属している場合は不要)
  • ティーカップ

今回はリーフの中でもドライハーブと使ったハーブティーの作り方を紹介します。

STEP
ドライハーブをティーポットに入れる

ティーポットにドライハーブを入れます。
ティーカップ1杯分(約200ml)に対して、大さじ1杯程度のハーブを使います。
ハーブの量は、お好みで調整してもかまいません。

STEP
ティーポットにお湯を注ぎ、蒸らす

ハーブが入ったティーポットに沸騰したお湯(95~98℃)を注ぎます。
お湯を注いだ後は、ハーブの種類に合わせて数分間蒸らします。

蒸す時間の目安

花  3分
葉  3〜5分
根  5〜7分
種子 5〜7分

STEP
ティーカップにハーブティーを注ぐ

蒸らし終えたら、数回かき混ぜます。
その後、茶こしを使いながら、ティーカップへ、ハーブティーを移し完成です。

ティーバッグを使ったハーブティーの淹れ方

準備するもの

  • ティーバッグのハーブ
  • お湯
  • ティーカップ

ティーカップに、ハーブティーセットし、沸騰したお湯(約200ml)注ぐ。

お湯を注いだ後は、ハーブの種類に合わせて数分間蒸らします。

ソーサーなどで蓋があれば、ティーカップに蓋をして蒸らしましょう。
蒸らし終えたら完成です。

蒸す時間の目安

花  3分
葉  3〜5分
根  5〜7分
種子 5〜7分

ハーブティーをさらに美味しく飲む4つの方法

ハーブティーには、さまざまな飲み方でがあります。

ハーブティーをさらに美味しく飲む4つの方法を紹介します。

アイスハーブティーを作る
いくつものハーブをブレンドしてハーブティーを作る
ハーブティーをミルクで割りさらにハチミツを加える
ハーブティーとワインをブレンドする

アイスハーブティーを作る

夏場の暑い日には、アイスハーブティーがおすすめです。

ホットのハーブティー同様に、作り方はとても簡単です。

材料(1杯分)

お湯100ml
コップ満杯になる量
お好みのハーブティーパック1個もしくはリーフ大さじ1杯程度

作り方

  • アイスで楽しむ場合は、まずホットで作るときよりも濃いハーブティーを作ります。通常1杯分のハーブに対して、0.5杯分(約100ml)のお湯を使います。ハーブティーの淹れ方は、ホットと同じです。
  • ハーブを蒸らし終えたら、出来上がったハーブティーを、氷が満杯に入ったコップへ注ぎます。
  • コップに注いだ後、数回かき混ぜることで氷が溶け、濃いめで作ったハーブティーが丁度良く薄まります。

いくつものハーブをブレンドしてハーブティーを作る

ハーブティーには、1種類のハーブから作るシングルの他に、いくつかのハーブティーを組み合わせて作るブレンドがあります。

そのため組み合わせ次第で、色々なハーブティーを楽しむことができるのです。

ブレンドを作る際の基本的な比率は「5:5」です。好きなハーブを2つ選び、ブレンドしてハーブを楽しみましょう。

慣れてきたら3種類以上のハーブを使ったりと、自分好みのハーブティーを作りましょう。

睡眠にトラブルを抱える人におすすめのブレンドはこちらです。

「リンデン:レモンバーナム:ジャーマンカモミール」「2:2:1」

どれも睡眠効果が期待されるハーブとなっています。

ハーブティーをミルクで割りさらにハチミツを加える

子供でも飲むことができるミルクハーブティーを紹介します。

ハーブティーが苦手な方、いつものハーブティーに味の変化を加えたい方におすすめです。

材料(1杯分)

お湯100ml
牛乳150ml
ハチミツ小さじ2
カモミールティーパック1個もしくはリーフ大さじ1杯程度

作り方

  • 通常の作り方で、カモミールティーを作ります。ポイントは通常のカモミールティーよりも濃く作ることです。
  • カモミールティーの準備に合わせて、ホットミルクを作ります。耐熱のカップに牛乳を入れて電子レンジで温めます。電子レンジにミルクモードがない場合は、【500W】1分20秒 【600W】1分00秒で温めます。
  • 出来上がったカモミールティーと温めた牛乳を混ぜ、そこにハチミツ(小さじ2)を加えて完成です。

ハチミツがない場合は、砂糖で代用しても大丈夫です。

ハーブティーとワインをブレンドする

レモンバーベナは、疲れを取り除いてくれるハーブとしてヨーロッパで親しまれています。

そんなレモンバーベナで作るティーとワインを1:1で調合する飲み方があります。このワインと割ったレモンバーナムティーは、鎮静剤として効果が期待されます。

材料(2杯分)

お湯200ml
ワイン200ml
レモンバーナムティーパック1個もしくはリーフ大さじ1杯程度

作り方

  • 通常のホットハーブティーを作るのと同じように、レモンバーナムティーを作ります。
  • ワインは耐熱のコップに注ぎ、ラップをして【500W】1分20秒 【600W】1分00秒で温めます。
  • 出来上がったホットハーブティーとホットワインを混ぜ合わせ完成です。

ホットではなくアイスで作る場合は、アイスハーブティーとワインを1:1で調合して作ります。

まとめ

ハーブティーは、寝る前におすすめの飲み物です。

ハーブティーにはリラックス効果があるため、寝つきを良くしたり入眠をスムーズにしてくれます。

ハーブにはいくつもの種類がありますが、その中でもおすすめなハーブは5つあります。

ジャーマンカモミール
リンデン
ラベンダー
レモンバーベナ
パッションフラワー

どのハーブも睡眠効果が期待されるハーブです。

この中でも、ジャーマンカモミールとリンデン、レモンバーベナは、ブレンドしてハーブティーを楽しむことができます。

ハーブティーをチャレンジする際は、ぜひこの3つのハーブティーから試してみましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

28歳の会社員

睡眠コンサルタント( 一般社団法人 日本能力教育促進協会認定)

不眠症で悩んだことをきっかけに睡眠について勉強し、睡眠についての資格を取る。

睡眠についての知識を付けることで、生活リズムを整え、不眠症を改善。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次